今回の旅のキッカケと「全身お断りしますタイム」 についてはこちら から。
こんなワケで 当初予定していた5キロから10キロコースに変更し
ついに…9月16日(日)、ジョギングを始めて8ヶ月半、レース本番を迎えたのです。
我ながら、まさかホントにここまで来られると思ってませんでした。
友「私もだよ」
同じくレースに参加する丸の内外資系OLと、朝の6時半に朝食を食べるわたくし。
友「朝からこんなに食べられない…私、普段、朝ご飯って食べないんだよね…」
ダメだよ!レース時には、ドンブリご飯食べなきゃ!
友「そうやって学習してオトナになっていくんだね」
繊維質は避けた方がいいそうだけど、タンパク質は食べた方が良いよねっ。
卵。
ホントは生卵なんだけど、焼いてもらいました。
中がぷよぷよでウマかった。
さて、メインの一品ですが、油モノは避けた方がいいそうなんで
アジの干物。
と言っても、バイキングではなく定食スタイルの朝食でしたが。
(定食スタイルの朝食で、かつお安い宿を探したのであった)
さぁ、山梨市駅に向けて電車に乗るよー
んで、走ってる電車から写真撮ると、どうしてこうやって電柱がゆがむのかしら。
友「恐ろしいほど快晴なんだけど」
天気予報見たら、予想最高気温32℃だって。
友「やめて言わないでええええ」
さて、駅前からは無料シャトルバスが出ておりました。
会場まではバスで20分ほど(結構あるね)
で、バスで坂を上がりつつ外の光景を見ていて…
友「もう20キロの部始まってるの?走ってる人いっぱいいる。というか、坂を駆け上がってる」
いわゆる、ウォーミングアップだと思うよ。
友「アップでこの坂を駆け上がるの!?それだけで体力無くなっちゃいそうな」
それだけの力量がある人が集うレースなんだよ。
友「ひいいいい」
で、会場となる牧丘第一小学校に着きましたら、すんごい暑さでして…
これ、今現在どう考えても30℃超してるよね。
友「8時開始とかにすればいいのに。熱中症になっちゃうよ」
給水所も少ないんだよね。
日光杉並木マラソン10キロで6箇所あったのに、
ここ、3箇所しかない。
それとも日光杉並木マラソンが多かったのか。
あ、友人、あそこで受け付け。
私の目的の最終ステップである、巨峰引換券をいただきました。
レース後には、一年間夢見ていた巨峰と引き替え…
友「レース前に引き替えちゃっていいんだって。
そのまま帰っちゃってもいいらしい」
なんで逃げに走ってるんだよ。
友「だってこんなに暑いんだもんっっ。それにやっぱり10キロなんて怖い」
あーた足が速いから、初レースでも特に心配してなかったよ。
友「私は短距離ランナーなの。
常に全速力でイッキに駆け抜けるのが好きなの。
ゆえに、ペース抑えつつ走る長距離はニガテなの」
あれま。
友「いちおー、会社の皇居一周ジョギングサークルで練習したけど」
まー丸の内外資系会社っぽいサークル。
友「でも二周したことない。
サークルの人が、5キロ走れれば10キロ走れるから大丈夫って
言ってたから大丈夫と思って来たんだけど、不安になってきた」
でも友人、レースが終われば、巨峰もそうだけど…
いろいろな屋台が私たちを待ってるよー。
ご当地マラソンの楽しみとも言えましょう。
かき氷もあるし。
友「わぉ!山梨ワインのコーナーもあるよ!
ゴールしたら乾杯しよ!」
アナウンス「コースは大変に厳しく、また、暑さも大変厳しいです。
無理をせず、場合によっては断念する勇気を持ちましょう」
友「その前にゴールできんのかな」
何度も何度も繰り返されるアナウンスに、
ちょっと私も怖じ気づいてまいりましたが…
アナウンス「10キロ参加の方、お集まりください」
キター!
友「だ、だめだ。緊張してきた。スタート何時だっけ?」
えーと、9時30分が5キロ組スタート、40分がハーフ組、
その次だから50分…
アナウンス「5キロコーストップの方が帰ってまいりました。皆様拍手でお迎えください」
どよどよどよ(どよめき)
友「なに、こんなに速いの!?どうしよ」
恐れるでない!
私たちの目的は、速く走ることではないっ。
与えられた90分という時間をフルに使い、無事に還ってきて
美味しいブドウを食べることがゴールだ!
友「なるほど。
そういう楽しみ方もあるのね」
巨峰を食べるまでがレースです。
そう、私の約一年間に及ぶ長い旅も
いよいよ、最後のスタートラインにつきました。
今まで、泣いて笑って、ついでに食べてきたのは、全てがこのレースのため。
…
スタート!
常に全速力の友人は、あっという間に視界から消えました。
さらば。ゴールで会おう。
私は私の旅を征く。
最初はちょっと下り坂…
全身お断りしますタイム…も終了。
次に怖いのは魔の1キロ地点。
足は…
よし、つらなかった、クリア。
そして、そろそろ…
くるぞー来るぞー来るぞー
お隣の方A「そろそろだよね」
お隣の方B「見えた。…うわー、登ってる登ってる」
そう、巨峰の丘マラソン大会の代名詞、
強烈な登り坂が来たのですっ。
行くぞー!
とりゃー!
日光杉並木マラソンは、ゆるゆるな坂が延々と続くタイプで
鹿沼さつきマラソンが、ラストにキョーレツな坂がホンのちょっとあるタイプでした。
(5キロコースの場合ね)
この巨峰の丘マラソン大会は
キョーレツな坂が延々と続くタイプでした。
う、く、苦しい。
でも歩いてはダメだ。
あの杉並木マラソンですら、歯を食いしばって駆け抜けたではないか。
あの鹿沼さつきマラソンだって、意識朦朧になりながら、駆け上がったではないか。
だけど、これは…
レベルが違うううううううううう。
あ、あ、足が前に進まないっ。
身体が下に落ちていく。
丸の内外資系OLの友人が後に語ったところによると
「この地点で意識朦朧になった」そうです。
そして、たかぎなおこさんの「マラソン2年生」でも
この地点での坂の描写がありますが、
3キロ地点。
ふと顔を上げると、周りのランナーが、ほとんど、走るのをやめて
歩きだしてました。
それを見た時…
私の緊張の糸がぷつんと音を立てて、切れてしまったのです。
そして、この日の甲府の最高気温は34℃でした。
続く。