このコミック「さんてつ 」を見かけましたのは、3月上旬、上野駅の本屋で

大学時代の友人(現在つくばでWebデザイナー)の友人と待ち合わせしていた時で


1000円グルメの旅 from 宇都宮 to 47都道府県


表紙のイラストを観ただけで、ダーっと目の幅涙が流れてしまい

そこにちょうど友人が来て、「うわああ、なんだよーっ」と驚かれてしまったという。

帰りの電車で読もうかと思ったのですが、

目の幅涙のほかにハナまで出てきそうになったので

家に帰ってから読むことにしました。


日本鉄道地図帳の中の三陸鉄道をベースにした実話だそうなのですが、

うーん、なんか記憶のある本だな。

と思ったら

1000円グルメの旅 from 宇都宮 to 47都道府県


あ、自分で持ってたんだ。


漫画にした吉本浩二さんの後日談を読むと、内容が内容だけに(被災地を描かねばならない)

かなり悩んだそうなのですが、地図帳の編集長さんの話(三陸鉄道の)を聴いて

こんな時だからこそ、光のあるものを描こうと、決意されたんだそうです。

という、逡巡の跡がかいま見える作品になってまして、非常にわたしとしては好感でした。


今回の岩手の目的は二つ

・花巻温泉に行く(たかぎなおこさんの作品を読んだため)

・三陸鉄道に乗る


震災前は、「はやぶさ」で青森まで行って、

三陸鉄道全線に乗って南下しつつ、海の幸食べる計画を立てていたんだ…


今は鉄路が分断されてしまった…

でも、限られた区間でも動いているならば、乗って、わずかながらも支援したい。

それが鉄子にできること。


今回は、宮古から北リアス線に乗り、通じている小本まで行って、そのまま、宮古に

戻ってくるという計画でした。


チケットチケット。

漢な人たちは、一人で数百枚とか千枚とか購入しているそうですが

わたくしめは、ホントわずかで恐縮ですが

1000円グルメの旅 from 宇都宮 to 47都道府県


100円券22枚つづり2000円を購入。

ちなみに表紙は、イメージキャラの久慈ありすちゃん。

1000円グルメの旅 from 宇都宮 to 47都道府県


100円が環境保全に寄付って、今はそれどころではないのでは、と思ったら

あら、これ2010年の発売なのねー。

残チケットは、あとでまた岩手に来た時に、今度は南リアス線で使うんだーと思ったら

あら、これ今年の3月末までなのねー

まあいいや。


えーと、どういう構成になってるんだ、このチケットつづり。

1000円グルメの旅 from 宇都宮 to 47都道府県


あ、こういうつづりになっているのね。


さて、昔から乗るのが夢だった三陸鉄道はとってもラブリーな車体で

1000円グルメの旅 from 宇都宮 to 47都道府県


栃木が誇る「烏山線」を彷彿とさせ

1000円グルメの旅 from 宇都宮 to 47都道府県


うわー、中には自販機がー。

前述の「さんてつ」にあったエピソードですが、

揺れに直撃された北リアス線はもちろん止まってしまって

夜、消防団の方々が救出に来るまで、

車掌さんと乗客の皆さんは車内で待っていたのだそうです。

その中の鉄道マニアな人が、救出されて、降りる時にこの自販機でお茶を買って

「列車監視ご苦労様でした」と、車掌さんにプレゼントしたのだそうです。

「あの味は忘れられない」というお話には涙涙でした。


そんな粋なテツに私はなりたい。

鉄道マニアにも愛されているさんてつの現在の車内は


1000円グルメの旅 from 宇都宮 to 47都道府県


日本全国のテツな人々の

1000円グルメの旅 from 宇都宮 to 47都道府県


応援メッセージでいっぱいでした。


三セクの三陸鉄道は、「地域のために走らせることが使命」ということで

地震から5日目には、久慈~陸中野田で一部運行を始め(運賃無料だったそうな)

3月20日は宮古~田老間で試験運転を始めたのですが


1000円グルメの旅 from 宇都宮 to 47都道府県


ここ、田老に停車していた時、15メートルぐらいの斜面を

腰の曲がったおばあさんが、這い上がってきて

宮古に乗せていってくれ、と泣きながらお願いしたのだそうです。

社員さんは乗せていってあげたかったけど、線路の安全が確認できない以上は

人は乗せられないという本社の指示で、泣く泣くお断りしたのだそうです。


続く。