1000円グルメの旅

1000円札一枚で、日本中の美味しいもの食べてみたい。 と、47都道府県をさすらうブログです。

Categoryレッツ再現料理

このブログで、過去いちばんアクセス数があった記事は2018年9月8日の「明治時代のレシピでアイスコーヒーを作ってみた結果」です。
参考にした文献「弦斎夫人の料理談」(明治40年)のレシピはアイスコーヒーをはじめ、どれもこれも強烈なんですが、最近(2020年5月22日)復刊されたんですってー。


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でもって、最近「タモリ倶楽部」でも(この本のレシピが)題材になったんですってー。
知らんかった。

しかし、いちばん驚いたのは、村井夫人の口述を記者がまとめるという体裁だったこの本、記者の正体は旦那様の村井弦齋氏だったんだそうで…。
てっきり若き婦人記者かと思ってた。

話は変わりまして、私は家の冷凍庫を見て悩んでおりました。
冷凍庫の主と化している「牛バラ肉ブロック」、そろそろなんとかせねばヤバいのでは。
でも、何を作ればいいのやらー。
あ。思い出した。
村井夫人が昭和5年に出したレシピ本「一年間のお惣菜」に、なんか不思議な料理が出ていて、牛バラブロック使うとあったはず。
材料も身近なものだったから、作ってみよう。
その名は

「バクレツライス」

です。
昭和5年というと90年前か。
では始めましょう。先生、よろしくお願いします。

「牛のバラ肉を、百目大切のまま深い鍋に入れ、かぶさる程のお湯にホンの少しの塩を加え、中火で30~40分煮ます。」

百目?
??????
教えて、Google先生…。

「100匁のことです」

100匁?

「375グラムです」

肉のパックには325グラムとあった。あら、結構近い数字。よかった。

お湯からゆでる? 水からゆでてはいけないのであろうか。
まぁ、どうせ食べるのは自分だけだし

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水からゆでよう。

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で、ニンジンとじゃがいもを別にゆでる、と。

「ゆであがってから切りましょう」

…。
ま、胃に入れば同じだし、いいや。先に進みます。
このあたりからレシピは忙しくなり、Google先生に訊いてるどころではなくなりました。

・別の鍋で、刻んだ玉ねぎをバターで柔らかくなるまで炒める
・柔らかくなったら、五六部の大きさ(この単位がまたわからないので適当に切った)の牛バラ肉と、ニンジン、じゃがいも、グリーンピース(缶詰)を混ぜて炒め、塩コショウ
・他のフライパンで、バター大さじ1を溶かして泡立ったらメリケン粉大さじ1を入れ、鳶色になるまで炒める

鳶色?

ダメだ、手でスマホを操作できる状態ではない。
ヘイ、siri、鳶色教えて。

「…」

しまった、去年スマホ壊して機種変更して以来、siri入れてなかった。
ヤフー師匠音声入力!


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私がこんな色になるまで炒めたら、焦がすこと確実。
早めに切り上げよう…。

・鳶色になったら、牛バラ肉のゆで汁を濾したものを二合ほど入れる
・ケチャップ大さじ三杯を入れて塩コショウ、五分くらい煮詰めて裏ごし
・お皿にご飯を盛る
・炒めておいたグループを、皿の片側に載せる
・もう一方に、さっきのソースをかける
・福神漬けか、紅ショウガを添えてどうぞ

ガリしかない…。
ま、いいか。

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完成図(レシピ上の完成図と一致しているのかは、謎。図がない本だから)。
ご飯が寂しい。
ふりかけでも振ろうか。あ、ふりかけ無いや…。

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大葉でなんとなく代用。

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材料的に、カレーライス的なものを想定して作ったけど、全然違う出来上がりだった。
味が失敗だったら、全部鍋に戻してカレーにしてしまおう。
いただきます…。
これは…。

チキンライスの、具&ライスとケチャップを別に食べたような感じ。

現代のレシピだったら、きっとどこかで「コンソメ投入」になるのではないかと思います。
「炒めグループ」は非常に優しい味で、「ソースグループ」はケチャップが前面に来るので、シンプルに楽しめる味ではなかろうかと。

確かに、福神漬けか紅ショウガがあったら、かなりアクセントになってご飯進みますね。

ご馳走様でした…。



結局、何が「バクレツ」だったんだろう…。

休校の関係で、学校給食用の牛乳乳製品が余っているとのことです。
生産者の方々を支えるため、また、ご自身やお子様の健康のため、牛乳やヨーグルトなどを食べていただけるようにご協力をお願いいたします、と農水省も言っている

いちごパフェいっぱい食べなきゃ(生クリーム、アイスクリーム等含有)…。

と決意を新たにしていたところ、ノザキのコンビーフさんの公式ツイッターがこのようなことを。




くっ…。
なんという悪魔的な破壊力。
しかし、それは国産乳製品の消費、ついては乳牛さんたちを救うことにもつながる、天使のようなアイデア。

今こそ…。


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買ったまま忘れていた、あのアイテムの出番だ。

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そう、ホットサンドメーカー。
あとは材料。
国産のカマンベールチーズじゃないと意味ないので、その辺は間違えないようにせねば。

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こんなところでしょうか。
タマネギが写ってませんが、別にあります(タマネギ農家さんからもらった)。
あとはやはり、トマト農家なのでトマトも投入。
生まれて初めてコンビーフ買ったのですが、「鍵くるくる」タイプでした。

さて、パンに材料乗っけて…。

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「ババさま、王蟲が怒ってるみたい……」

「王蟲の怒りは大地の怒りじゃ」

と、一人でぶつぶつ言っていると夫が一言。

「カマンベール、一回で一個使うの!?」

国産乳製品消費のためです。

半分にしとくか。

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こんな感じ(ちなみに私一人で食べます)。

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カットして、スタンバイOK。
ゲッツ・セット。
イッツ・ア…

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チーズびよんタイム。

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カマンベール半分でこの迫力だとすると、一個使うと、どんだけ感が。

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それでは、いただだきます。
これは…ものすごい…

デンジャラス感

ぺったりカリカリしたパン層を突き破ると、カマンベールチーズがウェルカム。
熱せられたトマトのジューシー加減と、タマネギの甘味と辛み、そしてコンビーフの塩気と肉気。

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悪魔、あなたは悪魔よ…。

と、言いつつ目が笑ってしまう、そんなホットサンドでした。




去年、明治時代のレシピでアイスコーヒーを作ってみたところです。
レシピが載っていた本(明治40年 「弦斎夫人の料理談」 著者 村井多嘉子)の続刊で、毎度の記者さんが
「パンはどのようにして食べるのが良いのでしょう」
と質問し、夫人が
「パンのジャーマントースにいたしましょう」
とお答えあそばしてました。

ジャーマンは分かるとして、トースとはなんでしょう。
と、夫人に質問したくとも既に故人。
まぁ、トーストだろうなと適当に納得したものの、ドイツ風トーストとはこれいかに。
トーストLOVERとしては作ってみねば。

まずは食パンの調達。

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栃木市に行った流れで、お久しぶりのベーカリーズキッチンオハナさんで購入。
お昼前後だったんですが、一時期のカオス的な混雑は落ち着いたようです。
食パンは何種類かありましたが、いちばんリーズナボーな「プルマン」(250円)。

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ハロウィン仕様なのでしょうか。

では、作ってみましょう。

記者さんは「(ジャーマントースだなんて)大層むずかしい名ですね」と驚いていらっしゃいましたが、夫人は
「名前は難しいですけど、作り方は簡単ですよ」

まずは、

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「卵の黄身二つと、牛乳一合をよく混ぜて、塩と砂糖で味をつけます。そこへ、パン一枚を十分ほど漬けておくと、パンが大層膨れます」

~十分経過~

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「フライパンにバターを引いて、今のパンを両面とも少し焼きます。これは、温かいうちに砂糖を少しふりかけて食べるのがようございます」

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これは…。

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いわゆるフレンチトーストでは。

ちょいと検索してみましたら、
もともとアメリカで「ジャーマントースト」と呼ばれていたが、第一次世界大戦でアメリカとドイツが敵対したために「ジャーマン」を「フレンチ」に変えたという説があるそうです(日仏文化協会様のブログより)

全卵ではなく卵黄のみを使った結果、濃厚な感じでした。
運動しないと。


★★★★お店情報★★★★
栃木県栃木市大平町富田1713-2
営業時間&定休日 上記リンクをご参照ください
★★★★訪問記録★★★★
二回目  この記事



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