が。
たかぎさんの代表作の一つの
「マラソン1年生」&「マラソン2年生」はタイトルだけで敬遠しておりました。
なぜなら私は
この世の何よりも 走るのが嫌い
なのでした。
そもそも運動が嫌いでした。体育の成績は「2」以外とったことないし。
が、たかぎさんの既刊本全部読んでしまったので、二冊だけ読まないのももったいないかなーと、手に取ったんですが。
…。
昨年末、丸の内外資系OLの友人に「山登り始めるわー」と電話した時に友人に宣言したのです。
友人、わたし、マラソン大会に出ることにした。
友「なんでまたそんな、ありえないことを」
いや、たかぎなおこさんの「マラソン1年生」&「マラソン2年生」を読んだら、東京マラソンをたまたまテレビで見て、「私も走ってみたい」と一念発起し、始めは五キロ走るのも大変だったたかぎなおこさんが研鑽を積み、約一年後のホノルルマラソンで完走した姿に感動を…
友「で、食べモンが絡んでくるんだ」
なんで分かったのー。
友「あんたが何か始める時はそれしかなかろう」
山梨県の「巨峰の丘マラソン大会」に出る話があって、その参加賞の巨峰(を食べるシーン)が非常にウマソーだったんだよー。
友「別に無理して走らなくったってさぁ、フツーに買って食べりゃいいじゃん」
違うのよぉ、やっぱり、体験しないと分からない味ってあるの思うのよぉ。
友「何キロ走るの。まさかフル?」
一キロ。
友「そんな設定あるの!?」
…が、あればいいなぁと思ったんだけど、最低五キロからだった。
たかぎなおこさんは十キロだったけど、私は五キロで出る。
友「高校の時のマラソン大会(三キロ)の時、泣いてイヤがってたのに、五キロも走れんの?」
大会9月だから、約一年あるじゃん。
練習するよ。
で、友人、あなた山登りするよねー。(と、山登り宣言に続く )
で。登山の時もそうだったけど、まずは、グッズを揃えよう。
なぜなら私は形から入る人間なんだ。
ということで、たかぎなおこさんが最初にグッズを揃えた
アートスポーツの日比谷店に行って(現在は閉店)店員さんのアドバイスのもと、シューズを買うことにしました。(シューズだけ。ウェアはエアロビので代用)続かなかったらもったいないから、店員さん、安いのにしてください。でもケガしたらイヤだから、立派なシューズ選んでください。
と無理難題を言って、結果、店頭処分品のミズノのシューズをけっこー安く買えました。
が、同時期に山登りグッズも揃えたため、年間に私が「スポーツ用」としてキープしていた予算が消えました。
この段階で、大学時代から通っていたスポーツジム(もっぱらエアロビクス)を辞めました。(年会費と今回のグッズ費用がほぼ同額だった)
退路は断たれた。走らねばならぬ(体重的な意味で)。
わたし、5キロも走れるんかな。
いや、エアロビずっとやってきたし(初心者クラスでしたが)普段から10キロくらいテクテク歩くし、もしかして、実は余裕ではなかろうか。
とりあえず、キリのいい日から始めようと、元旦から走る練習をすることにしました。
一年の計は元旦にありっていうもんね。
近所に、ちょうど一周1キロくらいのコースがあるのです。
五周すれば五キロだもんね。
ストレッチもしたし、では初日の出と共に行ってきまーす。
ただいまー…
落ち込んで
私の心の如き薄暗い
初日の出を見上げ
コーヒーでボー
(字余り)
ううう、走れなかった。
一周もできなかった。苦しくなって。
こんなんじゃ…こんなんじゃ…
五キロなんて全然無理だよぉぉ。
…と、暗い顔で正月明けに図書館に行ったら
増田明美さんのウォーキング&ジョギング入門のDVDがあったのです。
借りて観てみたら…
>最初の5分は身体が必要な酸素の量と実際に取り込める量が釣り合っていないので
>身体がキツく感じます。
>5分経てば釣り合いますから、5分過ぎれば楽になります。
…
考えたら、私が出ていたエアロビクスのクラスは(上級クラスは知らん)ちょくちょく水飲み休憩入るし、動きっぱなしって無いもんなぁ。
ジョギングは走りっぱなし。そうか、違いはこれか。
じゃあ最初の5分を乗り切ればいいんだ。
>BMI が27以上の方は、走ると足に負担がかかります。
>まず体重を落としてからにしましょう!
BMI?
…私いくつだっけ。
えーと、つい最近の人間ドックの結果…どこだどこだ。観たくないから封印してた。
あった。
あ、よかった、27以下だ。
が。
結果を見てまたウツな気持ちに。
体重はここ十年…というか、大学時代からほとんど変わらないのに…
なぜに、
腹囲と体脂肪とコレステロールが年々増えていくんだーっ。
うえーん。
もうエアロビも効かないのかなぁ。
あ、泣いてる場合じゃなかった。
で、どうやればその5分を乗り切れるんだろ。
そしたら、走り始めを、ゆーっくり走ればいいんだそうです。(5分くらい)
私、そんなに速く走ったワケではないんだけどなぁ。つーか速く走れん。
さらにゆっくり走るのか。 よし、やってみよう。
ついでに、ご近所さんの憐れみの目が気になるので、別な場所で走ろう。
ということで、私が練習に選んだのは
宇都宮森林公園の
赤川ダム周遊コース。
一周1.3キロ(キョリ測で計ったので、実測値は知らん)とお手軽だし、もちろん信号無いし、車来ないし、知り合いいないし、そして何よりも
風光明媚ー。
よし、走るぞー。
始めの5分は、ゆーっくり…
ううっ、トイレ行きたいっ 走る前にトイレ行ったのにっ
ぎゃあ、膝が痛い、腰が痛いっ
…で、5分を過ぎると…
それらのトイレ欲求や痛みが消えました。
どうやら、私の身体は「走りたくないっ」と全身で拒絶していたようです。
これを私は「全身お断りしますタイム」と名付けました。
このタイムを過ぎると、トイレ欲求や痛みは無くなり…
ついでに息苦しさも無くなり…
うわ、走れる!走れるよぉ!
1キロ経過!
が、あまり無理してはいけないので、このときは一周でやめました。
めでたいので、コーヒーで
ボーっとしつつ乾杯。
この調子で、走る距離を延ばしていけばいいんではなかろうか。
平日は無理なんで、週末(それもお天気の良い日限定)しか来られませんでしたが、それでも少しずつ少しずつ走れる距離は延びていって2周くらいできるようになりました。
それが2月の中旬。
よし、ここいらで、高校時代のトラウマを乗り越えよう。
真岡にある
井頭公園。
ここには一周3キロのコースがあるっ。
高校時代、泣くほどイヤだった、あのマラソン大会の距離を走るのだ。
ドキドキ。
行ってきまーす。
ゆっくりとスタート…
「全身お断りしますタイム」が過ぎ
…
……
…ぜいぜいぜいぜいぜい…
ただいまー!
ゴール、やったー!
うわーん(感涙)。
乾杯は…
自販機にあった
リアルゴールドで。
ああ、うまいっ。
今が2月ぁ。
9月まであと半年チョイ。
それまでの間に、私は、「巨峰の丘マラソン大会」5キロコースを走ることができるようになるのだろうか。
今月10月のテーマは「山梨県」。
9月16日に山梨県山梨市で行われた「巨峰の丘マラソン大会」(の参加賞の巨峰)を目指した私の、約一年間の旅です。
食べるために走り、走るために食べた日々(遠い目)。
そんなワケで、友人が「ありえねー」と叫んだのは 、
「私がマラソン大会に出る」ということでした。